職人マイスター制度

高齢化が進み、世界最高水準の超高齢社会を迎えた日本。すでに住まいは供給過剰の状態です。

今後、空き室率がさらに上昇し、新築建物の着工数はますます減少していくことでしょう。そして近い将来、わが国建設産業の主流は、新築工事から改修・修繕工事に変わっていく。それがいまの日本社会の趨勢です。

にもかかわらず、コンクリート建物の改修・修繕工事における施工技術は、いまだに体系化されていません。技術の良し悪しも明確な判定基準がないままです。
しかも、改修・修繕工事における施工品質は、職人ひとり一人の経験則と高い技術力によって保たれているにも関わらず、その技術は社会的にはほとんど評価されていません。 それを理由に、職人の道をあきらめて違う道を志す人が増えに増え、現在の職人不足につながっています。

このまま職人が減少し続ければ、質の高い工事を行えないばかりか、工事そのものを請け負うことができなくなるおそれもあります。 手遅れになる前に、働く職人に適正な評価と対価を得られる支援が要。そうして始動したのが、職人マイスター制度です。

その腕に、お墨付きを

職人の地位向上建設業界の人材不足は非常に深刻で、テレビニュースでも特集が組まれるほどです。ただ人数が足りないだけでなく、08年のリーマンショック後は、ワンコイン(1m²500円)大工と呼ばれる職人が現れるほど、あまりにも見合わない対価でやる気を失い、積極的に知識や技術を身につけることをやめてしまう職人が増えています。

職人マイスター制度は、これから新築に代わって業界の主流となる改修・修繕の技能を証明する認定制度。職人の技術に対する評価を高め、地位の向上を図ることを目的としています。

評価されるべき人が、評価される体制に

人材不足の解消建設業は3K(きつい・きたない・危険)のイメージがつきまとい、さらには低賃金のレッテルを貼られています。それが深刻な人材不足を引き起こし、従来の世襲制の崩壊させる一因となっています。

RASでは、職人マイスター制度で認定を得た優良職人に正当な評価と正当な対価を確保し、最終的には塗装、防水、床シート、シール、下地補修とマルチに対応できる「多能工」を輩出するしくみを確立させています。

マイスターの腕が、建物の将来を変える。

良質な工事の提供改修・修繕工事の品質は、職人の腕に左右されるといっても過言ではありません。 マイスターの称号を得た優良職人が改修・修繕を手がけることで、高品質な工事を保証・提供し、お客さまにとってよりよい建物の維持保全を実現します。

未来にバトンを渡せる、価値ある改修を

建物のライフサイクルコストの軽減高品質な工事をおこなうことは、建物の修繕周期を延ばす要因になります。それは、修繕費用を削減することにもつながります。 削減できた費用を改修工事に充て、建物の価値を向上させることも可能になり、次世代に引き継げる資産を残します。